被災地支援に「新顔」が続々 出資で応援「オーナー制度」

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

海産物収穫ができ次第、牡蠣やノリ、ワカメなど送る

   NPO法人「農家のこせがれネットワーク」(東京都港区)は「蔵王ありが豚(とん)応援サポーター」に取り組む。宮城県名取市で飼っていた2000匹の豚もろとも豚舎を津波に流された高橋通義さん、祐輝さん親子のサポーターを募っている。生き残った93頭からの復興を支援しようと、6月9日現在、1口1万円で478人が577口出資している。

   津波・火災に加え風評被害に苦しむ宮城県などの農家300戸以上が結集する「旬のおまかせ野菜セット」は、1口1万2000円、3回1セットで全国どこでも「句のおまかせ野菜セット」(9~12種類入り、3~5人で1週間分)を宅配する仕組み。売上金の一部は、被災者農家の資材、設備支援に活用する。

   水産業支援もある。宮城県漁協浦戸支 所(塩釜市浦戸)の1口1万円の支援オーナー制度「うらと海の子」は、集まった資金を漁業資材の購入・漁業設備の修繕に充て、海産物が収穫できるようになり次第、牡蠣やノリ、ワカメなどを送る。震災の日付にちなんで311口応募した人もいるといい、既に1万口を超えた。

   「アイリンク」(仙台市、斎藤浩昭社長)が取り組む「復興かき」オーナー制度「セーブ・サンリク・オイスターズ」は、1口1万円で復興後の三陸牡蠣20個を届ける。6月9日現在、1万4125人が1万7832口を出資している。

   政府の復興構想会議でも、「三陸水産復興支援債」 といった目的別債券を発行するアイデアも出されている。国や県による第三セクターが水産業などのインフラの復興を賄い、債権者には海産物や農産物など現物を贈ったり、購入できたりするポイントに換算する、といったアイデアだ。

   せっかくの義援金がなかなか被災者に届かない「お役所仕事」に比べ、こうした直接自分で考え、自分で納得のいく支援が出来る仕組みは、いよいよ注目されそうだ。

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