中部電力浜岡原発の停止が後押し
扇風機の売り上げが好調なら、エアコンの売り上げは今一つかと思うと、意外にもそうではない。家庭向けの5月下旬のエアコンの販売実績は台数ベースで前年同 期比約3割増、金額ベースでは同4割増で、「節電効果の高い高機能タイプが売れている」。パナソニックの4~5月のエアコンの出荷額は同40%増という。
エアコンは猛暑とエコポイント制度で昨年の販売が絶好調だっただけに反動減も予想されたが、節電効果の高いエアコンの人気はむしろアップ。業界団体によると、節電効果の高い最新のエアコンは10年前のエアコンに比べ、約15%も消費電力が少ないという。扇風機、エアコンとも中部電力浜岡原発の停止が決まった5月中旬以降の販売が伸びており、ユーザーの節電意識の高まりを裏付けているようだ。
大手エアコンメーカーのダイキン工業によると、窓の外によしずを設置するなど、簡単な対策でエアコンの消費電力を2割以上削減できるという。カーテンを使って直射日光を遮ろうとしても、窓ガラスを日光が通過すると熱を伝えるため、よしずなど窓の外で日光を遮るのが有効という。ゴーヤや朝顔など葉の広い植物を窓辺に這わせるグリーンカーテンも有効とされ、書籍やインターネットで様々な方法が紹介されている。効果的な方法で節電しつつ電力を有効に使えば、無理せずに涼しく今夏を乗り切れるかもしれない。