「ウインナー」議員は辞職せよ??
ウェイナー議員は、ビル・クリントン元大統領やヒラリー・クリントン国務長官とも親しく、2013年に行われるニューヨーク市長選での有力候補と目されていた。皮肉にも、同議員が女性に送った上半身裸の写真の背景には、自身の夫人とクリントン夫妻の記念写真が写り込んでいた。
会見でウェイナー議員は、ネット上で「不適切な関係」にあった女性たちとは実際に会ったことはなく、したがって性的な関係もあるはずがないと否定。そのうえで「議員辞職はしません」と明言した。
米国では、今回の騒動にあきれている人が多い。フェイスブックでは「ウェイナー議員は辞職せよ」というページが開設され、以前不倫騒動を巻き起こしたプロゴルファーのタイガー・ウッズになぞらえたように「ウェイナーはネット界のタイガーだ」などと散々な書かれようだ。奇妙な偶然か、名字の「ウェイナー(Weiner)」のつづりがウインナーや、俗語として男性の陰部を意味する「wiener」とそっくりなことから、「アンソニー・ウェイナーの『ウインナー』」なるページまでつくられ、同議員をやゆするコメントが並んでいる。
米国では過去にも、議員がセックススキャンダルを起こした例が少なくない。2011年2月、共和党所属のクリス・リー下院議員は、コミュニティーサイト「クレイグリスト」で恋人募集をしていた女性に応じる形で、携帯電話で撮影した上半身裸の写真を投稿した。これを米ブログメディアが暴露し、リー議員は辞職に追い込まれた。08年には、当時ニューヨーク州知事だったエリオット・スピッツアー氏が高級売春クラブを利用していた疑惑が噴出し、任期途中で知事の職を辞している。