福島県伊達市は、一般家庭も対象に放射線量を減らす対策に乗り出すことを決め、6月6日の市災害対策本部会議で具体策を示した。福島民報が伝えた。
伊達市は福島第一原発から北西に60キロほど離れているが、一部地域では積算線量が計画的避難区域の指定基準である年間20ミリシーベルトを超えると推定されている。
伊達市は、簡易測定器を町内会単位で貸し出し、各家庭の庭や屋内の放射線量を測定。高い放射線量が計測された場合は表土の除去など放射線量を減らす対策を取る。最大の課題は、はぎ取った土の処分法。公有地などに埋設して仮置きすることを想定している。
市は近く、元原子力安全委員会委員長代理の田中俊一氏(NPO法人放射線安全フォーラム副理事長)にアドバイザーを委嘱する予定で、放射線量を減らす手法をマニュアル化して市内全域で取り組む方針。かかる費用は、最終的に東京電力に請求することを検討する。