内閣不信任案が否決され、もうしばらく総理大臣を務めることになった菅直人首相だが、海外の人からすると相当存在感が薄いようだ。グーグル検索で、「日本の首相」などと英語で画像検索しても、出てくるのは他の政治家ばかり。海外メディアも菅首相の顔を間違えるなど散々だ。
まず、グーグル画像検索で「japan prime minister(日本 首相)」と検索。すると、最初に麻生太郎元首相の画像が出てきてしまう。
菅首相出てくるのは2ページ目に入ってから
その次に出てくるのが自民党の石破茂政調会長で、またその次が安倍晋三元首相。後には、小泉純一郎元首相や鳩山由紀夫元首相、福田康夫元首相などの歴代首相が続く。他には小渕恵三元首相の娘、小渕優子衆院議員や何故か自民党の野田聖子衆院議員らの画像が出てきた。全体的に麻生首相が多い印象だ。
肝心の菅首相はというと、出てくるのは2ページ目に入ってから。出てくる画像も伏し目がちなショットで少し頼りない感じだ。
それ以外のキーワード、例えば「Japan's prime minister」「Japan's prime minister」などでも最初に出てくるのは、麻生氏ばかりだ。海外の人は菅首相を全然知らないらしい。
独メディアも麻生氏によく似たイラスト掲載
これに関連して、ちょっと面白い画像がネット上で話題になっている。2011年5月26日付けのドイツの高級誌「ツァイト」の1ページで、G8の各国首脳のイラストが描かれているのだが、そこに菅首相の姿はない。代わりに麻生氏によく似た人物の姿が描かれていて、他の首脳たちと談笑している。
「ツァイト」誌は、これを報じたJNNに対し「締切前で急いでいたため、イラストレーターが古い写真を見てそのまま描いてしまった。申し訳ないことをした」と釈明したそうだが、掲載まで誰も気付かなかったということは、海外の人からするとやはりそれだけ菅首相の存在感が薄いと言うことだろう。
今回の不信任案否決は海外でも「菅首相、不信任決議を切り抜ける」といった見出しで報じられた。読者からは、「何で彼が辞めるの? 地震が起きたのは彼のせいじゃないのに」といったもののほか「原発からは『まだ』汚染水が漏れています」「最悪のブッシュもカトリーナで辞めなかったしな」「日本にもエジプトスタイルの革命が必要だ」といった皮肉も寄せられていた。