菅首相一体いつ辞めるのか 6月か来年なのか、早くもバトル

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   すったもんだのあげく、内閣不信任決議案は、あっさり否決された。民主党からの造反は結局ごく一部、党分裂の危機をなんとか乗り切った形だが、早くも次なる「分裂の危機」を抱え込んだ。それは「菅直人首相はいつ辞めるか」をめぐる対立だ。

   「いつ辞めるか」問題が急浮上したのは、2011年6月2日昼の衆院本会議直前にあった民主党代議士会での菅首相発言が発端だ。菅首相は、自身の進退について、こう触れた。

「震災への取り組みに一定のメドがついた段階で、若い世代のみなさんにいろいろな責任を引き継いで頂きたい」

「震災対応に一定のメドがついたら辞任する」

菅首相はいつ辞めるのか。
菅首相はいつ辞めるのか。

   この発言は、「震災対応に一定のメドがついたら辞任する」と受け取れるし、そう報道されもした。造反予定組の気運はこれで一気にそがれた。「実質的に首は取ったからもういいや」というわけだ。

   この首相発言の「解説」を買って出たのは、前夜まで不信任案に「賛成するしかない」と関係議員らとの会合で発言していた鳩山由紀夫・元首相だ。

   鳩山氏は、首相のあいさつの直後にマイクを取り、菅首相と直接やりとりして2人が「合意した」内容を話し出した。復興基本法案の成立と2次補正予算案の編成(成立ではなく)が、「一定のめど」であり、その段階で菅首相は身を引く――とする認識を示した。その上で、不信任案に対する態度を一転させ、反対すると表明、ほかの議員らにも同調を求めた。

   しかし、菅首相自身は「一定のめど」が具体的にどういう段階を指すのかについては、一言も触れていない。

   岡田幹事長は代議士会後、記者団に「一定のめど」についてこう解説した。菅首相と鳩山氏が文書で取り交わした確認事項があり、それによると、2次補正予算の早期編成のめどというのは、辞任の条件にはなっていない。そういう事が大事だと書いているだけだ、という。辞任時期とは関係ない、というわけだ。

   この岡田発言に鳩山氏は猛反発した。「それは岡田(克也)幹事長が理解されていない」。鳩山氏は、あくまで菅首相との間で、2次補正編成などが終われば辞任すると、菅首相と自分とで「合意した」と主張している。

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