全国のマクドナルドで使える商品券「マックカード」をクーポン共同購入サイト「グルーポン」が額面より安く売り出して話題になったばかりだが、リクルートが運営する「ポンパレ」も、同様の取り組みを始めた。消費者にとっては非常に「お得」な一方、企業からすれば、どう考えても「持ち出し」だ。どんな狙いがあるのか。
半月で77万枚が成約
「お得だ」などとして話題になっているのが、2011年5月17日正午から「ポンパレ」上で
「話題のあのバーガーやフライドポテト、シェイクなどのお好きなメニューに利用できる!全国のマクドナルド店舗共通『マックカード500円分』を、80%OFFの100円でご提供」
と題して行われている企画。500円分の商品券を、1人1枚限定で100円で購入できるというものだ。送料もリクルートが負担する。当初は5月31日の11時59分で販売を終了する予定だったが、好評だったため、6月7日11時59分まで延長された。最終的な販売予定枚数は明らかにしていない。
6月下旬から順次発送される予定だが、現時点で77万枚が成約。メール便を使うなどして送料を50円と見積もったとしても、1枚あたり450円の「持ち出し」になる計算で、現時点でも、企業側は約3億5000万円近い負担を強いられる。そこまでする理由はどこにあるのか。
3月には「グルーポン」でも似たキャンペーン
リクルートの広報部では
「サイトを多くの人に理解・利用してもらうことが目的。先方(マクドナルド)と話し合った上で、リクルートの企画として行っている」
と説明。ただし、どの企業が費用負担をしているかについては明言しなかった。キャンペーンにマックカードが選ばれた理由についても、
「何かと比べて検討したわけではないが、キャンペーンの性質からして、『多くの人が色々と使えて、喜んでもらえるもの』を選んだ」
と説明。とらえ方によっては「マックカードを配ることに狙いがあるのでは」との見方も出そうだが、サイト上には
「日本マクドナルド株式会社は、本プロモーションのスポンサーではありません」
との注意書きも掲載されている。
11年3月にも、グルーポンが「500円のマックカードを100円で売る」という同様の取り組みを行っており、グルーポンも
「日本マクドナルド株式会社様のプロモーションとは一切関係ございません。また、日本マクドナルド株式会社様の提供・協賛によるものでは無い為、事前協議は行っておりませんが、マックカードの手配についてのお問い合わせはさせて頂いております」
と、やはりクーポンサイトがキャンペーンを企画したことを強調している。