2011年4月の雇用調整助成金の対象が183万1315人となり、前月に比べて65万7829人増えたと、厚生労働省が5月31日に発表した。増加は2か月連続。対象者数は1.6倍に膨らみ、リーマン・ショック後の2009年12月の186万6717人に次ぐ高水準となった。
東日本大震災の影響で、被災地を中心に事業の復旧が遅れによる利用が増えている。被災地では、宮城県が5万2186人で前月比4倍増。福島県は5万5185人、岩手県も4万2626人となり、いずれも前月比3.2倍増と膨らんだ。
雇用調整助成金は、経営環境の悪化した企業が労働者を解雇せずに休業させたりした場合に国が給与の一部を助成する制度で、厚労省は震災後に企業の申請要件を緩和している。