普天間配備に沖縄が猛反発 オスプレイは危険な飛行機なのか

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   沖縄の米軍飛行場(宜野湾市)への新型垂直離着陸輸送機「MV22オスプレイ」の配備計画をめぐり、地元は反対の姿勢を強めている。配備に向け動きが具体化する気配が日米政府に出てきたからだ。沖縄県側は「オスプレイは安全性に問題がある」と訴えている。

   「だめでしょ、ああいうしょっちゅう墜落してるような飛行物体は」。沖縄県の仲井真弘多知事は、以前からオスプレイ配備を牽制する発言を続けている。2011年5月30日には、「論外というしかない」と記者団に答えた。「6月の日米会談で、米側が配備方針を伝達する見通し」との報道を受けた反応だ。

開発段階で4回墜落、数十人の死者

オスプレイ配置問題を報じる朝日新聞と毎日新聞
オスプレイ配置問題を報じる朝日新聞と毎日新聞

   仲井真知事が指摘した「墜落」とは、オスプレイが開発段階で4回墜落し、数十人の関係者の死者が出ていることを指している。

   オスプレイは、輸送ヘリとプロペラ機を足して2で割ったような新型輸送機だ。飛行機のような翼があり、両端にヘリコプターのような回転翼がついている。回転翼が上を向けばヘリコプターのように狭い場所でも離着陸でき、前に向ければプロペラ機のように、しかもヘリコプターより速く進むことができる。

   普天間飛行場の中型輸送ヘリCH46(胴長で前後に回転翼)24機の後継機として、米海兵隊は2012年秋からオスプレイの導入を普天間飛行場で始める計画を公表している。沖縄では、もう5年以上前から導入反対の声があがっている。

   航空ジャーナリストの石川潤一さんによると、オスプレイは海兵隊仕様が「MV22」で、空軍特殊部隊仕様が「CV22」として2007年から実戦配備されている。開発時の事故原因は「徹底的に検証」されているため、石川さんは「危険な新型機」とはみなしていないそうだ。

   実戦配備後は、2010年春にアフガニスタンで「CV22」が夜間着陸に失敗し死者が出た例がある。原因は確定していないが、回転翼で砂塵を巻き上げ暗視ゴーグルなどの視界を失った「操縦ミス」とみられている。旧来型のヘリ操縦でも起こる事故であり、新型機の「設計ミス」ではない、というわけだ。

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