長谷川洋三の産業ウォッチ
地震大国トルコの駐日大使:「原子力エネルギーあきらめない」

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「トルコは原子力エネルギーをあきらめない。石油を有しない国が原子力エネルギーを必要とすることには変わりはない」

   トルコのアブドゥルラフマン・ビルギチ駐日大使は2011年5月27日、日本記者クラブで記者会見し、東日本大震災でトルコの原子力政策に影響が出たかを確認した私の質問にこう答えた。

   「大震災と津波は世界各国に衝撃を与えた。エネルギー政策をめぐる政治にも影響を与えている。しかしトルコでは原子炉を必要としている」と強調した。

原子炉建設計画「日本の技術を信頼している」

   トルコは2基の原子炉建設計画を進めており、うち1基はロシア、もう一つは東芝を中心とする日本グループと交渉している。「トルコも地震大国だが、日本の技術を信頼している。あと3-4回の交渉をすれば話はまとまるのではないか。2019年の操業開始計画を変更する必要はない」と指摘した。

   フランスのドービルで開いた主要国首脳会議(G8)では原発をめぐる議論が沸騰したが、原発の安全性向上で合意する一方、各国の事情を踏まえ、原発の推進や廃止などについてはそれぞれの判断にゆだねることを確認した。こうした状況を踏まえ、ビルギチ大使も「新たな安全基準に関する国際原子力機関(IAEA)の見解を踏まえて交渉を完成する必要がある」と語った。

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