部品メーカー「海外生産」重視へ 「国内のモノづくり」に危機感

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アジア諸国は「誘致」をアピール

   「国内のモノづくり」のリスクは高まっている。円高の影響は大きく、トヨタ自動車ですら、小澤哲副社長が決算会見で「(円高対策は)すでに一企業の限界を越えている」と述べるなど、「トヨタが海外生産のウエートを高めるのではないか」と取沙汰された。

   さらには、原発事故による電力不足への懸念がある。中部電力浜岡原子力発電所が政府の要請で運転停止に追い込まれたことで、その懸念は全国的に広まっている。

   海外への生産移転を検討するメーカーがあるなか、震災後、日本企業を誘致しようという動きがアジア諸国に高まっている。4月には韓国政府が日本政府に対して、「被災地で操業停止に陥った日本企業の工場を韓国に移転するよう非公式に伝えた」との報道もあった。台湾やバングラディッシュ、タイなども誘致に熱心という。

   すでに中国に工場を構える国内メーカーは少なくないが、最近は中国内の人件費の上昇などで、ベトナムやマレーシアなどに工場を移転するケースも目立っている。

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