犬は息子や娘、猫は「同居人」?
日本では犬の市場が猫よりも圧倒的に大きい。理由の一つに、猫は捨て猫を拾い飼うこともあるが、犬はペットショップなどで購入することが多い。ペットフード協会の調査で犬を飼いたいと思っている人が猫の約2倍あることについては、個体差はあるものの、犬は飼い主に対するアピール度が高いことに加え、人間との意思疎通の能力が高く、教えれば芸を覚えたりするなど、手間を掛ければ掛けるほど返ってくるものが多い。
「飼い主は、犬を教育して育てたという一体感、充足感があるわけです。そのため昔から犬の人気は高い。犬も猫も家族ですが、犬は息子や娘に似た感覚で、猫は『同居人』というところでしょうか」
と中尾さんは分析する。
犬が飼い主に従順なことに重荷と感じる人もいる。一方で猫は、犬と比べれば育てる手間が少なくて済むし、マイペースだからお互いの距離を取って生活することもできる。犬を飼いたいか、猫を飼いたいか。最終的には飼い主の好み、ということのようだ。