タレントの麻木久仁子さんが、インターネットの掲示板への書き込みで名誉を傷つけられたとして、プロバイダ業者の浜松ケーブルテレビ(浜松市)に投稿者の情報を開示するよう求める訴訟を起こし、勝訴した。「書き込みは事実ではなく名誉毀損は明らか」で、相当ひどい内容だったようだ。
判決は2011年5月26日、静岡地裁浜松支部で行われた。
メールアドレスや名前、住所などの情報開示を命じる
これまでの報道をまとめると、書き込みがあったのは1月4日。浜松ケーブルテレビのプロバイダを経由して2ちゃんねるに書き込まれた。中野琢郎裁判官は判決で、「記載内容が社会的信用を低下させるのは明らかで、真実でもない」と述べ、同社に投稿者のメールアドレスや名前、住所などの情報開示を命じる判決を下した。
麻木さん側は、投稿者に損害賠償と謝罪広告の掲載を求めるため、同社に情報開示を求めていた。
浜松ケーブルテレビによると、3月中旬に麻木さん側から情報開示を求める連絡があった。これに対し、書き込みが名誉毀損に当たるかどうかは同社で判断できないとして開示を拒否。その後、4月初旬に麻木さん側が裁判所に訴状を提出したという。判決には従う方針だとしている。
それにしても、一体どの書き込みが問題だったのだろうか。
違法な薬物をやっているという内容?
書き込みがあった1月初旬というのは、丁度麻木さんとタレントの大桃美代子さん、その元夫のジャーナリスト、山路徹さんの「不倫騒動」がまだ話題になっていたころだ。
2010年12月下旬、大桃さんがツイッターで、麻木さんが山路さんと「不倫」関係にあったと暴露。双方が会見を行い、泥沼化すると思われたが、最終的に山路さんが「自分がすべて悪い」としたことで一応の収束を見せた。
しかし2ちゃんねるではその後も麻木さんをバッシングする書き込みが絶えなかった。最も問題があったと見られているのが「麻木久仁子、レギュラー番組降板なし」というスレッドに1月4日夜書き込まれたものだ。
麻木さんが違法な薬物をやっているという内容で、麻木さんの家族も中傷していた。これが名誉棄損に当たる問題の書き込みかは不明だが、2ちゃんねるでは「あれは酷い 母親として戦うのは当然だ」といった反応も寄せられている。
麻木さんが所属する事務所は、
「こちらでコメントすることはありません」
としている。