ソニーが家庭用ゲーム機「プレイステーション3(PS3)」の後継機「PS4」を開発している、との情報がネットで流れた。ソニーの加藤優CFO(最高財務責任者)が認めたのだという。海外の複数のゲーム関連サイトが報じ、日本の一部ニュースサイトも訳文を掲載している。本当ならゲーム業界を揺るがす大特ダネだ。
「PS4開発進行」を伝える記事にはこんなことが書かれている。
我々のプラットホーム開発は進行中である
「ソニーの加藤CFOが2011年5月26日に投資家と電話で会議を行った。投資家から研究開発コストについて質問された際に、PS3はまだ家庭用ゲーム機としての製品寿命はあるのだが、我々のプラットホームビジネスにおける開発は進行中であり、そこにはコストが発生すると述べた」
この文章の中には「PS4」という文字はないが、「開発は進行中」というのが「PS4」を指している、ということのようだ。3ヶ月前にはソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の平井一夫社長が「PS4」を作るかどうかの議論すらしていないと発言していたが、それを覆す発言であり、6月の「E3」で発表が予定されている任天堂「Wii」の次世代機、一部が出来上がったとされるマイクロソフト「Xbox360」の次世代機との覇権争いが始まる、などとも書かれている。
これが本当ならどれだけ進化したゲーム機が登場するのかわくわくする出来事だ。
SCE広報によると、2011年5月26日に決算発表の記者会見が行われたあと、投資家への説明会に加藤CFOが出席した。投資家から新しいゲーム機の開発について質問が出て、答えたことまでは合っている、という。
PSPの次世代機「NGP」のことだった
ただし、加藤CFOが答えた内容は、開発・販売を発表している携帯型ゲーム機「PSP(プレイステーションポータブル)」の次世代機「NGP(ネクストジェネレーションポータブル)」についてであり、「PS4」ではないのだそうだ。
SCE広報によれば、「PS4」の開発を伝える複数の海外サイトを見つけて驚いているが、なぜこのような誤報になったのかは分かっていないという。それでは改めて「PS4」の開発はどうなっているのか尋ねたが、
「今のところお話しするようなことは何もありません」
ということだった。