楽天と東京MX「コメントありません」
石原発言も、文脈としては、自立式電波塔で世界一となる東京スカイツリーが完成すれば、電波の届く範囲が広くなり、東京MXの存在感が増してくる、という持論を語る中でのものだ。東京だけでなく、関東圏を視野に入れ、「災害時の情報共有」「文化水準向上」などに石原知事は期待を寄せている。はっきりはしないが、東京都と東京MXの関係を解消したい、と考えているわけではなさそうで、MXを準キー局のような存在に格上げしたがっているようにも聞こえる。
都生活文化局では、「知事発言は概ね確認しているが、基本的には2007年から主張していることの延長だと認識している」としている。関東の独立局同士の優良番組などの共有によりネットワークを強めていこう、という趣旨らしい。
ただ、都の保有分株式の売却は、これまでまったく議題にあがっていない。石原知事の「買えよ」発言の真意はつかみかねているようだ。
楽天の広報課は「報道は知っているが、中身は承知している話ではないのでコメントする事はありません」、東京MXの広報担当者は「(「買収」について)そういう話は一切出てきたことがないので、コメントはありません」としている。