「3軒に1軒は太陽光パネル」の時代到来か
とはいえ、突拍子もない数字、というわけでもないらしい。現行のエネルギー基本計画などでは、2020年の段階で太陽光発電の能力を05年比で20倍にする目標が掲げられている。現在、目標を大きく上回るペースで浸透している。太陽光パネルを導入した家庭の戸数は約54万戸(09年)で、「1000万戸」になるには約18倍にする必要がある。経産省や環境省の担当者は「楽な数字とは言わないが、無理だというわけでもない」とみているようだ。
また、環境省の審議会資料に引用された国立環境研究所の2010年の試算によると、「20年までに二酸化炭素排出を25%削減するには、1000万世帯での導入」が必要だと指摘されている。国内戸数は現在、一戸建て約2745万戸、共同住宅約2068万戸だ。仮に一戸建てに限定して考えると、1000万世帯導入が実現すれば、3軒に1軒は太陽光パネルを設置している計算になる。そんな光景が約10年後には見られるのだろうか。