保管できなくなって屋外に置くケースも
埼玉県の水道管理課も「福島県に限っての基準で埼玉には適用できない。これだったら安全という基準がない」と困惑した様子で話す。いつもは園芸用土やグラウンド土に再利用しているが、メーカーへの売却をストップ。県内施設に保存しているものの、7月初めには一杯になってくるという。
県が管理する4か所の下水処理場から放射性セシウムを検出した神奈川県も、現在汚泥を焼却灰にして処理場の建屋内に置いているが、場所によっては、屋外にブルーシートを敷いてその上に土嚢に入れた焼却灰を置き、そこにまたブルーシートをかけている。
こうした現状を受け、神奈川県は25日、国土交通省に緊急の要望書を提出した。放射性物質含む汚泥などの取り扱いに関する明確な基準を策定することや、汚泥をセメントの原料として再利用するための具体的な方策を策定することなどを求めた。県の下水道課の担当者は「国には具体的でかつ実施可能な処理基準を早急に設けてもらいたい」と話している。