財務省が2011年5月25日に発表した貿易統計速報によると、4月の貿易収支は通関ベースで4637億円の赤字となった。輸出額は前年同月比12.5%減の5兆1557億円で、2か月連続で減少。輸入額は同8.9%増の5兆6194億円だった。赤字は1月以来、3か月ぶり。4月としての貿易赤字は、オイルショックで輸入額が大幅に増えた1980年以来31年ぶり。
輸出は、東日本大震災の影響でサプライチェーン(供給網)が寸断されたことで、自動車の輸出が米国向けで73.5%減、EU69.9%減、中国向け69.2%減など軒並み減少したことが大きく影響した。自動車の輸出台数21万4437台は、統計的に遡れる1979年1月以降で最低とされる。半導体の輸出も減った。一方、輸入は原油、液化天然ガスが増えた。