70歳代以上で増えるネット利用者 ショッピングにも将来性

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「買い物弱者」を救うネットスーパー

   だが一方で、ネット上で積極的に交流するスタイルは「ややハードルが高いかもしれません」と、この担当者は話す。そのため、読みものや掲示板といった「情報閲覧型」コンテンツの拡充を視野に入れているようだ。

   前出のシニアコミュニケーションの研究員は、高齢者のネットの楽しみ方として「孫の写真を撮ってメールで送ったり、旅行先の写真を投稿したりといったものが今後増えるのでは」と予測する。身の回りの人や趣味が動機づけとなれば、ネットを使う機会が増えるということだろう。

   ネットショッピングはどうだろうか。例えば高齢者の顧客が多い健康食品の販売サイトでは、電話やファクスでも注文を受け付ける。ある販売業者に聞くと、「70、80代の人からは電話での注文が多い」とのことだった。とはいえ、必要に駆られればネットで買い物する高齢者は増えるだろう。考えられるのが「ネットスーパー」だ。健康上、買い物に出かけるのが難しい人や、近所にスーパーがない場所では、日々の食料や日用品をネットで簡単に購入できれば便利に違いない。実際、セブンイレブンなどは2011年2月、都市再生機構(UR)の賃貸住宅500世帯を対象に、ネットを活用した買い物支援の実証実験を開始した。

   高齢者向けのパソコン教室を展開するアビバによると、パソコンを学ぶ70、80代の生徒に「インターネットをどう利用したいか」を調査したところ「ネットショッピング」が「趣味」に次いで2番目に多かったという。現時点では、ネットで自在に買い物をするには「敷居が高い」ようだが、潜在性は高いといえよう。

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