市教委は否定「自発的なもの」
こうした考え方は、大館市の中学校では、当然とされていることなのか。
市教委学校教育課の担当者は、取材に対し、校長とはまったく違った見方を示す。義援金については、義務に近いものであることを明確に否定した。
「生徒会で決めたとしても、あくまでも個人の気持ちに基づく自発的なものです。決して、協力を求めて出してもらうものではありません。生徒によっては、学校以外のところで義援金を出していると思います。さらに学校でも、となれば大変でしょう」
200円以上と決めたことには、担当者は「まとまったお金が力になると考えたのだと思いますが、募金ですので望ましくありません。1円でもいいのですから」と言う。
忘れ物をした生徒名掲示についても、否定した。「子どもの気持ちを考え、状況を理解したうえで、個別に話さないといけません。個人の名前を軽々しく出すという配慮に欠ける行為は、厳に慎むべきです。画一的に扱うのは失礼ですし、愛情のない行為だと思います。調べてみないと分かりませんが、こうした例はあるのではと危惧しており、学校にも伝えます。人権に配慮しないといけないのに、認識不足で恥ずかしい限りです」