上場企業の「震災損失」は深刻 被災、稼働停止に東電株暴落

建築予定地やご希望の地域の工務店へ一括無料資料請求

第一生命は、東電株で約1000億円の評価損

   「暫定2位」は国内全工場を稼働停止にしたトヨタ自動車の1100億円。工場休業中に発生する人件費などの「固定費」などが相当かさんだようだ。こうした事情は自動車各社に共通する。

   また、震災後に急落した東京電力株を保有する企業も打撃を受けた。約4%を保有する事実上の筆頭株主である第一生命保険は、約1000億円の評価損計上を余儀なくされた。三井住友フィナンシャルグループなど3メガバンクもそれぞれ300億~800億円程度の評価損を計上し、利益を圧迫された。

   一方、業績を見送る企業はSMBC日興証券のまとめでは、13日までに決算発表した東証1部1197社のうち、22%の262社に達した。このうち219社は昨年は公表していたのに今年は非公表で、震災の影響と見られる。

   見送りの背景には、サプライチェーンの寸断がいつ復旧できるかが読み切れないことが大きく、特に自動車大手8社はすべて非公表。電機各社も多くが見送った。「夏の電力不足よりサプライチェーンの問題の方がかなり深刻」(大和総研)との見方も強く、サプライチェーンの復旧が業績の行方も握る。

1 2
姉妹サイト