平田オリザ「ほかのことと混同して、勘違い」
平田オリザさんの発言については、枝野幸男官房長官が2011年5月18日の会見で、アメリカから要請があったことを否定した。「少なくとも私は承知していない」というのだ。
さらに、細野豪志首相補佐官も、18日の政府・東電合同会見で、「日本の判断で、米国からの要請は一切なかった」と述べた。汚染水の放出当時に、細野補佐官はアメリカ政府との窓口を務めていたことから分かるという。
細野補佐官が、発言について平田さんに直接確認したところ、「勘違いだった」と訂正したとしている。
平田さん事務所のアゴラ企画では、取材に対し、「平田はほかのことと混同して、勘違いしてしまいました」と認めた。何と混同したかは、本人からまだ確かめていないという。そのうえで、「事実ではありませんので、発言を撤回して謝罪したい」と話している。
一部報道では、日本政府は汚染水放出の3日前に米国政府に打診して内諾を得ていたとされており、平田さんは、この報道を勘違いしたのだろうか。
ただ、東京電力の広報部では、汚染水を放出した4月4日のうちに打診・許可が行われたとしている。また、枝野官房長官も会見で「米国に事前に通告したとも聞いていない」と述べており、米国政府の内諾があったのかはよく分からないままだ。