「ごく当たり前の結論」
日本でも、「知り合いの物理学者は『自然の摂理の精妙さを知るにつけ、神がいるとしか思えない』と話していた」と明かす報道関係者もいる。
宇宙物理学者で、理系・文系の枠を超えた「新しい博物学」を提唱している池内了・総合研究大学院大学教授にきいてみると、ホーキング博士の発言については「ごく当たり前の結論」と即答した。
さらに、「宇宙物理学者の中には意外と神の存在を信じている人が多いのでは」という見方については、「それは誤解。宇宙物理学は論理で調べる学問。いても例外的」と否定した。
ホーキング博士のインタビューは、日本語でもロイター通信が紹介記事を配信し、5月18日17時すぎ現在、ヤフーのアクセスランキングでもコメント数でも2位を保っていた。3000件近いコメント欄には、「別に珍しい考えでもない」という反応が比較的目立つ中、「死後の世界はある」などとする「反論」や、「キリスト教の影響力が強い欧米でこんなことを言うのはある意味勇気がいる行為」という指摘もあった。
キリスト教メディアで、週刊新聞・ネットニュース配信を日本で行っている「クリスチャン・トゥデイ」(東京都千代田区)の編集部にきいみると、「ホーキング博士の見解は、クリスチャンにとっては納得がいかない所が多い。そう感じている人が大半ではないか」との見方を示した。