制度には賛否の意見
この制度には当初から賛否の意見がある。たとえば、制度がはじまって1年後の2010年5月21日、ライブドアのインターネットでの意識調査「(裁判員制度で)日本の刑事裁判は良くなったと思う?」では、「思わない」が56.7%、「思う」が43.3%。裁判員裁判で初の死刑求刑が出た時(2010年10月)、掲示板サイト「gooニュース畑」に寄せられた意見は、制度を「支持しない」が51%、「支持する」が40%、「その他」は9%だった。
「支持しない」という意見には「一般市民は『有罪』か『無罪』かを判断し、量刑はプロの裁判官が判断すべき」「広く、色々な人の意見を取り入れるという観点では賛成だが、裁判員に選ばれた人の精神的負担が大きい」「素人が司法判断をしなければならないのかが全く理解できない」。反対に、「支持する」という意見には「市民感情に近い判決が出ることに期待」「裁判官というのは法律のプロではあっても一般市民の価値観や考え方からは少しズレていることが多々あるから」などとなっている。