AKB握手会に潜入し無断撮影 「なぜ警察沙汰に」疑問の声も

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   人気アイドルグループAKB48の握手会にテレビ局員を装い潜入し、無断撮影した少年(18)が警察から事情を聞かれている。インターネットでは「法的に問題あるのか」と「警察沙汰」になったことに疑問の声も出る一方、違法の可能性を指摘する専門家もいる。

   2011年5月17日、読売新聞(電子版)やテレビ朝日が報じるなどした。報道などによると、5月15日に札幌市内であったAKB48の握手会で、北海道内の無職少年が地元テレビ局員だと偽って会場に入った。テレビ局の腕章などを自作していた。一般入場者は写真やビデオの撮影が禁じられていた。

レンタル会社から業務用ビデオカメラを借りて

   読売新聞によると、少年はマスコミのカメラマンらに混じり、レンタル会社から借りた業務用のビデオカメラでAKB48メンバーらを撮影していたという。動機や発覚した経緯は不明だが、「北海道警が少年から事情を聞いている」(読売新聞)、「無断撮影については、警察も把握していて調べを進めています」(テレ朝)と報じられている。北海道警広報課は「発表した事案ではない」とのみコメントした。

   AKB48の握手会をめぐっては、その人気ぶりがたびたびニュースとして伝えられている。参加するにはCDを買うと付いている握手券が必要で、ファンの中には、何度も握手するためにCDを1人で大量に購入する人もいる。握手券をめぐっては、偽造やネット売買詐欺事件も起きている。

   札幌握手会のニュースについては、ネット掲示板などで、「(少年は)行動力がある」「その手があったか」と評価する声も少なくない。また、「法的に問題あるのか」という疑問の声や「注意で許してやれよ」と警察介入に対する違和感を表明する意見も複数あった。

「建造物侵入や業務妨害の容疑が考えられる」

   今回のケースで警察が仮に違法性を問うとすれば、どんな容疑が考えられるのか。加藤泰弁護士によると、「当日の詳細な状況は不明だが、報道を読む限りでは、一般的には建造物侵入や業務妨害の容疑が考えられる」。無断撮影自体は、わいせつ事案が絡めば条例違反の可能性が出てくるが、直接的には刑法上は問題とならないのではないか、との見方も示した。

   警察が、ファンであろう未成年を相手にどこまで捜査するかは別問題だが、加藤弁護士は「ファンも節度を守った形で応援しないと、アイドルと身近に接するイベントがなくなってしまう可能性もある」と注意を呼びかけた。

   握手会の主催者側にきいてみると、「警察の捜査にゆだねているのでコメントできません」とのことだった。また、ファンに対してあらためて呼びかけたい注意事項はないか、と質問すると「今回の件は、常識を逸脱した特殊な例だと考えている」と回答した。

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