細野首相補佐官「心配なのは3号機」
東電は5月17日、原発事故収束の改定工程表を発表する。これについて、菅首相は5月16日の衆院予算委員会で、「半年から9か月後に冷温停止になるという状況に対して、なんとか時間的な展望は変えないで進めることができるのではないか」と発言。東電の清水正孝社長も、「安定な冷却が保たれている」と強調したうえで、日程を維持する考えを示した。
また、1号機の建屋地下では大量の汚染水が確認されている。このことから、細野首相補佐官は5月15日に出演したNHK「日曜討論」で、冷温停止までの期限は堅持する方針を示したうえで、格納容器を水で満たす冠水方式を見直す考えを明らかにした。さらに、
「(1号機は)ある程度きっちり冷えているということを考えれば、状況自体は比較的安定していると見ている。むしろ心配なのは3号機。必ずしも順調に冷えていない。3号機にどう対応するかが、私の頭の中で比重を占めている」
と語った。
3号機は5月上旬から圧力容器の温度が上昇しており、東電は注水量を増やして対応しているところだ。また、東電は2、3号機でも炉心溶融の可能性があるとして解析を進めている。