「妻子と同居を考えると、発見は疑わしい」
さらに同紙では、ビンラディン容疑者が2002年に「米国民への手紙」と題した文章の中で、
「米国は、女性を消費者の製品や広告の道具として搾取している」
と米国批判を展開していたことを引き合いに出しながら、
「今回の(ポルノ動画の)発見で、アルカイダ創立者の偽善に対する批判に火がつく可能性があり、(米政府の)対テロ戦争の担当者は歓迎するだろう」
と論評している。
民放のABCも同日、やはり米国政府当局者の話として
「ポルノ動画と雑誌が、ビンラディン容疑者の寝室の木製の箱に隠されていた」
とする話を紹介している。
ただし、ABCはロイターやニューヨーク・タイムズ紙と比べて抑制的だ。ABCでは、
「『(ポルノ動画は、米国によって)仕掛けられたものなのではないか』という憶測が起こるのを懸念して、米国は公式に(ポルノ動画発見を)発表することには否定的だ」
との背景を指摘した上で、
「彼の(米国に向けていた)敵意や、ビンラディン容疑者は妻や子どもと同居していたことを考えると、発見は疑わしい」
とする専門家のコメントを紹介している。