妊娠中の「会話」が大切
園児たちの話では、「胎内からは外が見える」。お腹の中で見た火事の記憶、訪れた場所の記憶、さらには自分が糸ミミズから胎児に変わっていったことを話す子どももいる。胎児期から喜びや悲しみの感情は豊かで、母親が辛い日々を送っているか楽しく暮らしているかで、胎児の抱くイメージも同調していた。また、神様や天使と一緒に雲の上で過ごし、「優しそうだから」と自分でお母さんを選んで生まれてきたことなどを話す子どもたちが何人もいた。池川さんは「妊娠中の生活や声かけの重要性や胎教の意義などをもっと多くの人に知ってもらいたい」と話している。
ネットでのお母さんの発信を見ても、「おなかの中のことを覚えている」と答える幼児は少なくない。見えた色は「赤だった」というのが多いようだ。
(医療ジャーナリスト・田辺功)