「グーグルの批判記事掲載してほしい」 依頼主はフェイスブックだった

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背景にグーグルVSフェイスブックの本格対決

   オンラインニュース「デイリー・ビースト」(DB)5月12日付の記事では、BM社に依頼した「ある顧客」の正体がフェイスブックだったと明かされた。フェイスブック広報もBM社と契約を結んだことを認め、その理由がプライバシー問題のみならず、グーグルのサービスにフェイスブックのデータを勝手に流用しようとしている疑いがあり、その対策だと説明したという。

   BM社も5月12日、フェイスブックとの契約をウェブサイト上で公式に認めた。またフェイスブックが社名を伏せるよう求め、さらに「(フェイスブックは)公的に入手可能な情報に光を当ててほしいと望んでいるだけで、その情報はメディアが独自かつ容易に検証できる、と説明した」と続けている。

   回りくどい表現だが、フェイスブックは、グーグル批判の内容は「公的情報」であり、注目してほしい内容だが、たとえメディアに売り込んだとしても「それぞれが判断すればよい」という立場だったと言いたかったようだ。一方でBM社は、この手の「ネガティブキャンペーン」は「当社の規定に沿わないもの」で、依頼を受けるべきではなかったと結論付けた。

   フェイスブックはこの件で公式な発表をしていない。だが米ウォールストリートジャーナル紙の取材に対して、グーグルに対する中傷キャンペーンの実施を促してはいないと広報担当者が述べる一方、プライバシー問題への関心を集めたかったという点は認めた。

   グーグルはSNSの機能を徐々に拡充しており、「本格参戦」となれば当然フェイスブックとって脅威。米国のユーザーは今回の騒動について「長年PR会社に勤めていたが、この手の話は昔からあった」「グーグルとフェイスブックを信頼して情報を預けて大丈夫なのか」「トップを取ろうとする企業間の『仁義なき戦い』は興味深い」とさまざま見方をしているようだ。

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