次世代原発担う「高温ガス炉」 電源喪失でも炉心溶融の危険なし

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海外は小型モジュールタイプの実用化進む

   非常に高い熱を取り出せるため、高温ガス炉は発電以外の用途への利用も期待されている。日本原子力産業協会(JAIF)のウェブサイトには、「将来は、コジェネレーション (熱電併給)、水素製造用、石炭液化など化学プラントのための熱源として、また、低温部分(~200℃)では、海水脱塩や暖房などへの利用が期待されています」とある。

   JAEAは2008年にまとめた「2100年原子力ビジョン」で原発利用による低炭素社会を提案し、高速増殖炉、核融合炉に加え、水素製造などの用途にも使える高温ガス炉の利用を盛り込んでいる。

   海外での研究について、JAIFのサイトでは、「世界的に、小型モジュールタイプの原子力発電へと開発の方向が変わってきています」と説明している。

   実用化にもっとも力を入れてきた中国は、09年に山東省で商用炉の建設に着工し、2013年の運転開始を目指している。将来は38基の高温ガス炉を建設する方針だ。米国はエネルギー省の主導で、21年度までに原型炉を建設する予定で、韓国でも22年の実証炉の運転開始を目指している。

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