政府、東電支援策を決定へ 「値上げによらない枠組」と官房長官

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   政府は2011年5月12日夜にも、東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴う損害賠償を支援する枠組みを正式に決定する。これに先立つ午前の記者会見で枝野幸男官房長官は、「賠償額の見通しが立たない状況なので確定的なことは言えない」としながらも「電気料金の値上げによらずに賠償の資金を出すためのスキームをつくった」と強調した。

   賠償の枠組みは、東電を含む電力各社が資金を出して「機構」を設立。機構は東電が発行する優先株式を引き受けるなどで、東電を資金支援する。電力の安定供給に支障がないようにするため、資金の返済は電力各社が毎年の事業収益からまかなう。

   東電の賠償負担には上限を設けない。また、法律や会計の専門家や経営者らでつくる第三者委員会を設置し、東電の資産評価や経費を徹底的に見直して賠償に充てさせる。

   ただ、この枠組みは東電の存続が前提で、金融機関や社債権者の負担がなく、最終的に電気料金の値上げにつながると指摘されている。国会での審議が難航する可能性がある。

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