福島原発水素爆発の不可解 なぜ1、3号機建屋に充満

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4号機爆発原因も謎深まる

   米ウォールストリートジャーナルは4月23日付の記事で、ベントが遅れたことで格納容器内の圧力が2倍に達し、排気筒に送られるまでに配管の継ぎ目の素材を傷つけ、そこから水素が漏れ出して建屋に充満した可能性を指摘した。また先述のMIT原子力理工学部は、ベントにより格納容器の上部から排出された水素が建屋上部で空気と混ざり、ある程度の時間をかけてその混合物の濃度が増したところで何らかの発火要因が起きたのではないか、としている。いずれも推測であり、「ナゾ」の解明にはしばらくかかりそうだ。

   4号機でも3月15日に爆発で建屋が損壊した。1、3号機同様に水素爆発と見られていたが、別の可能性が浮上してきた。当時4号機では原子炉が定期検査で停止中だったため、貯蔵プールにあった使用済み核燃料が過熱して水素が発生した疑いがもたれていたが、その後核燃料に損傷が見つからず、また報道によると建屋内には発電機の潤滑油貯蔵タンクやプロパンガスのボンベもあったようで、東電が関連を調べているという。

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