12日にも冷却注水配管切り替え
計器不良の可能性があるとはいえ、「胴フランジ」の300度超えについて、東電はどう考えているのか。東電によると、「設計温度302度」は余裕をもって設定した上限で、「それを超えないよう運用していこうというもの」だという。また、圧力容器の温度を判断するには、胴フランジなど1部だけでなく全体的な数値を総合する必要があるとしている。原子力安全・保安院も同様の見解を示している。
しかも、圧力容器が損傷するような影響が出るのは、温度だけでなく圧力も関係するそうだ。東電は、圧力容器の温度が400度で、かつ現行の93倍以上の圧力がかかる状態が同時に起きれば損傷につながるが、現状では温度も圧力も余裕がかなりあると説明した。
事故直後の3月19日には、3号機の圧力容器下部温度は352度に達したこともある。3号機の冷却注水配管切り替えは、順調にいけば5月12日にも実行される予定だ。