オーナー社長の「弱点」さらけ出した
リスクマネジメントに詳しい城繁幸氏は、「かつての東横インや船場吉兆と同じように、不祥事の際に重ねて不手際をみせるオーナー企業の弱点をさらけ出した印象ですね」と話す。
城氏によると、一般的にサラリーマン社長は社内での長い出世レースの中で前例を踏襲しながら鍛えられているので、こうした不祥事の場面の対応にも比較的安定しているが、オーナー企業は弱い。
勘坂社長は、とにかくその場を取り繕うのに必死だったことがうかがえる。
そんな態度が一変したのが5月5日。テレビが映したのは涙ながらに土下座して謝罪する姿だった。「逆ギレ」した記者会見のあとに、第三者にアドバイスされたのかもしれない。
「事態の重大さを理解し、我を封じて精一杯の誠意をアピールしてみせたのだと思います」
城氏はこう分析する。