保険料が引き上げられる可能性は高い
今回の震災で、自動車保険にも「地震特約」があることが明るみに出た形だ。しかし、今この特約に加入したくても、損害保険会社は募集を止めている。
東京海上日動は「当面のあいだ原則、新規は見合わせています」という。また、三井住友海上火災保険は「引き受けはきわめて慎重に判断している」、損害保険ジャパンも「被災地の緊急車両など、一部を除いて中止している」との状況だ。
その理由について、損保ジャパンは一般論と前置きしながら、こう説明する。
「震災後、再保険市場が混乱しています。再保険をかけないと保険金を支払えなくなるリスクがあります」
損保会社にしてみれば、再保険をかけずに販売すれば、地震が起こった際に保険金の支払いに支障を来たす可能性があるというのだ。
一方、海外の再保険会社はニュージーランドのクライストチャーチで起こった地震と東日本大震災の影響で、支払い負担が増えることなどを理由に格付けを引き下げられている。
おそらく、今後再保険の引き受けが可能になっても保険料が引き上げられる可能性は高い。