手りゅう弾を使用した犯罪が急増
この文書は、2011年4月28日に掲載が始まったばかりだ。手りゅう弾についての警告文書が発表されるのはきわめて異例だが、文書のサブタイトルに「手りゅう弾を使用した犯罪が急増!」とあるように、福岡県内では手りゅう弾関係の事件が3~4月の2か月間で、4件も発生していることが背景にある。さらにそのうち2件は、九州を代表する企業のトップが狙われている。暴力団間の抗争にとどまらず、いわゆる「堅気」(かたぎ)と呼ばれる民間人が狙われることは非常に珍しい。
3月5日には、福岡市東区の九州電力会長宅の車庫で手りゅう弾によるものとみられる爆発が起き、同市中央区の西部ガス社長宅の玄関前では、安全ピンが抜かれた状態の手りゅう弾が見つかった。不審に思った家族が拾い上げたが、運良く爆発はしなかった。
4月6日には、大牟田市の指定暴力団誠道会本部事務所近くで車が電柱に激突して炎上。車の中にいた暴力団関係者の男性2人の死亡が確認された。車内の手りゅう弾が爆発したとみられ、車内からはタオルにくるまれた別の手りゅう弾や、その近くでは拳銃も見つかったという。