男性は東京、女性は福岡めざす
福岡市では、10代後半の転入・転出の割合は、男女とも同じだ。大学の数が多いため、転入の方が多くなっているが、これが20代前半になると、ガラリと変わる。
2005~09年の動向をみると、転入の割合が、女性の方が男性よりも2倍も多いのだ。
男性は、就職などのため、東京などに転出する割合が多い。これに対し、女性は、九州各県から逆に福岡に転入してくる割合が多い。つまり、男性は東京に目が向いているのに、女性は福岡に目が向いているわけだ。それが適齢期の男女がかみ合わないミスマッチを生んでいるらしい。
レポートの発表は2011年2月25日だが、朝日新聞が4月26日にその内容を報じると、ネット上で反響が広がった。
博多美人とのイメージもあるだけに、2ちゃんねるでは、「引っ越せばハーレム状態ってこと?」「よし福岡行ってくる」といった書き込みが相次いでいる。
女性の未婚率や人口比については、サービス業も多くススキノの歓楽街で知られる札幌市も、福岡に次いで高い。日本政策投資銀行九州支店では、「東京から離れたところにあり、中心都市として人口が集中するという点で、福岡と構造が似ています」と指摘する。
とすると、若い男性は、結婚チャンスを増やすためにも、こうした地方の大都市に行くべきなのか。
これについて、九州支店の担当者は、「チャンスはなきにしもあらずとは思いますが、働くところが少ないという問題があります。学生を留めておくためにも、サービス業などばかりでなく、幅広く働く場を作る必要があるでしょう」と言っている。