ライブドア(現LDH)をめぐる粉飾決算事件で、堀江貴文同社元社長(38)の実刑判決が確定し、近く収監される見通しとなった。堀江元社長は2011年4月26日夕方、都内で記者会見を開き、「無罪主張は続けていきたい」などと話した。また、若者や起業家に対しては、「商売をやりやすい中国に行けばいい」とアドバイスした。
04年9月期の連結決算で経常利益を粉飾するなどの証券取引法(現金融商品取引法)違反(有価証券報告書の虚偽記載など)の罪に問われていたが、1審から一貫して全面無罪を主張。だが、最高裁第3小法廷(田原睦夫裁判長)が11年4月25日付けで堀江氏側の上告を棄却し、1・2審の懲役2年6月の実刑判決が確定する。
「こんなことをして、いったい誰が得をするのか」
堀江元社長によると、上告の棄却は3月25日正午過ぎに、弁護を担当する弘中惇一郎弁護士からの連絡で知ったといい、
「最高裁の判決が出たが、この(全面無罪の)主張は、一切変わらない。主張は、これからもしていたい」
と、これまでの立場を変えないことを強調。さらに、旧ライブドアのみが事実上「狙い撃ち」されたことに対する東京地検への違和感を繰り返した。
「健全に動いている上場企業、しかも株主が15~20万人いる会社を、いきなり強制捜査をしてしまうというのは、非常に異例だし、これまでで、多分うちらしかない」
「こんなことをして、いったい誰が得をするのか。株式市場はずたずたになって、個人投資家は東証から離れていった。東証は日本経済を引っ張る象徴。我々をつぶすことが日本経済に多大な影響をもたらすことは、検察も予測していたのではないか。それでも、(検察は)やりたい。こういうことでいいのか、皆さんで議論してほしい」
具体的には、LD事件後には「M&Aの件数が減たっり、企業買収がやりにくくなった」といった日本経済への悪影響があったと主張。また、
「我々をつぶすのは構わないが、周りにでかい影響をあたえるなと言いたい。もう手遅れですけどね」
と、恨み節も口にした。