避難所での3000万円配布 「不公平」の声に自治体困惑

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   宮城県石巻市などの避難所で、西日本出身と称する男性たちが総額で3000万円以上を配って歩き、話題になっている。市は「トラブルの原因になる」と困惑しているが、どうなのか。

「被災者がその場にいたりいなかったりしてトラブルの原因になりますので、『義援金としてお願いします』とお断りしました。しかし、避難所8か所のうち、6か所ではそのまま体育館などに入ってお金を配られたと聞いています」

石巻市には「不公平だ」と苦情

   石巻市災害対策本部の連絡室担当者は、取材に対し、困惑した様子で話す。

   その説明によると、男性2人ずつが2011年4月20~22日にかけて避難所を回り、市職員らに「早くお金がほしいと困っている人がいると聞いて」とその趣旨を説明した。身なりはきちんとしていたといい、配った避難所内では、1世帯に1つ3万円入り茶封筒を置いていった。中には、1つの避難所で、200万円、500万円に上るところもあった。男性たちは、名乗らなかったものの、身分を「西日本有志の会」「西日本小売業協会」と明かした。

   避難所以外では、同市の牡鹿・河南総合支所にも2人ずつ現れた。そして、牡鹿では、世帯数分の約170通、計約500万円を「配って下さい」と言って窓口に置いていった。河南でも、数百万円分あったという。避難所も含め、総額で3000万円ほどにも上る計算になる。

   一方、現金配布を聞いた市民からは、市に苦情が5、6件寄せられた。「なぜ避難所の人だけなのか。親戚などに身を寄せている人もいるのに、不公平だ」といった内容だったという。市の連絡室担当者も、「義援金なら、被害の程度によって公平に配れます。トラブルが起きないか対応に苦慮しているんですよ」と明かす。

   これに対し、ネット上では、現金配布が「不公平」という考えに疑問を呈する向きも多い。

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