太陽光発電が脱原発の一番の担い手になる
日本共産党・吉井英勝衆院議員に聞く(下)

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   国会の場で地震と津波のリスクが再三にわたって強調されていたにもかかわらず、福島第1原発の事故で、それは生かされることはなかった。では、現時点で東電などが行っている対策は妥当なのか。今後も、原発は続けていくべきなのか。一連の問題を指摘していた日本共産党の吉井英勝衆院議員(近畿比例)に聞いた。

―――現時点で東電が行っている対策は、どのように評価していますか。特に「低レベル」の放射性物質を含んだ汚染水を投棄していることは、やむを得ないことなのでしょうか。

汚染水は発電所内にプール状のものを作ってとどめる

「『地産地消』のエネルギー」への転換を訴える吉井英勝衆院議員
「『地産地消』のエネルギー」への転換を訴える吉井英勝衆院議員
吉井 冷やすには、今の方法しかありません。炉心がまだ出ているので、炉心が完全に浸かるようにするのは基本。汚染水については、「低レベル汚染水」と言っていますが、本当に低レベルなのか分からないんです。(トレンチに流れている高濃度汚染水に比べて)「相対的に低い」に過ぎないのはもちろんですし、放射性ヨウ素の場合は半減期が8日で、時間とともに線量が落ちていくのは当たり前。しかし、ストロンチウムやセシウムといった核分裂によって生じた、半減期が長いものを流されたら大変です。
   そもそも、各種情報をきちんと公開することが第一です。第二に、どんなことがあっても、発電所内にプール状のものをつくるなどして、敷地内にとどめないといけません。仮に「低レベル」だとされている汚染水だとしても、半減期が長く、線量の高いストロンチウムやセシウムが海洋投棄されれば、ロンドン条約や原子炉規制法違反です。環境破壊で国際的にも大問題になります。それはやりきらないといけない。あとは時間との勝負ですね。早く原子炉を100度以下にして、常温状態に持って行くことに全力を注いで欲しいと思います。

   ―――今後の電力供給のあり方については、どのように考えていますか。原発は、全廃すべきなのでしょうか。それとも、原発の割合をある程度残して、火力・水力・太陽光などを組み合わせる「ベストミックス」の考え方を追求すべきなのでしょうか。

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