プロ野球、巨人対阪神戦で巨人・脇谷亮太選手(29)がフライを落球、しかしこれが審判にキャッチと誤審され、大騒動となっている。試合後に脇谷選手が話したというコメントも問題にされ、ツイッターは炎上状態となった。
誤審があったのは2011年4月20日に兵庫・阪神甲子園球場で行われた阪神戦。7回、1点勝ち越していた阪神のクレイグ・ブラゼル選手が2死1、3塁という場面で2塁後方へ打球を放った。これを脇谷選手が倒れ込みながらキャッチ。アピールするかのように球を握った右手を挙げ、アウトと判定された。
グラブから球がこぼれバウンド、再び拾い直す
だが、VTRをスロー再生で見るとグラブから球が一旦こぼれ地面にバウンド、これを再び拾っている。試合はテレビ朝日で中継されていて、解説者も「これは落ちてますね」。判定した1塁塁審は脇谷選手の背中越しに見ていて、はっきり見えなかったか可能性もある。
阪神の真弓明信監督はベンチから出てきて激しく抗議。しかし判定は覆らず、結局巨人が逆転して5対4で勝った。もし落球と判定されていれば、阪神に追加点が入り、結果も変わっていたかも知れない。真弓監督は試合後、「判定は微妙じゃない。(塁審には)見えなかったんだろうな。見えてないんだったら、別の見えている人がジャッジしてもいいんじゃないか」と話していた。
スポーツ新聞各紙は「真弓監督『誤審』に激怒!」「虎、大誤審で首位陥落」といった見出しで報道したが、騒動はこれで終わらなかった。試合後、脇谷選手がスポーツニッポンの取材に「捕りましたよ。自分の中ではスレスレのところでやってますから。VTR?テレビの映りが悪いんじゃないですか」とコメントしたというのだ。
「嘘ついて勝ってうれしいですか?」
翌21日の試合では、脇谷選手がバッターホームに立つと大ブーイング。ツイッターにも飛び火した。
脇谷選手のものと見られるツイッターアカウントには
「嘘ついて勝ってうれしいですか?」
「発言にがっかりした。スポーツに誤審はあるけど、正直腹が立った」
「あの落球がちゃんと捕球できたと見ることができるTVのメーカーを教えて下さい。買替えます」
といった非難が殺到。球を拾い直した後の対応についても「あんなアピールして恥ずかしくないのか」「スポーツマンシップに欠ける」といった声が挙がった。
もっとも、一部には「審判のジャッジが絶対で、たとえ落としてたとしても、審判がアウトと言えばアウト!」といった意見もある。日本ハムファイターズのダルビッシュ有投手もコメントしており、21日、ツイッターに「勝負事ですからね。 まず、(自分から)落としましたと言う人はいません」と投稿した。
審判も人間なのでミスは仕方ない面もあるとし、「審判で負けたと思う日があるなら、審判で勝ったと思う日もあるという事」。ただ、ダルビッシュ投手ならこの場面では「甲子園の魔物が取ってくれた」とコメントするということだ。