東電「想定外の津波」と力説する理由 裏には「賠償免除」引き出す狙い?

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最終的に料金アップの形で利用者に転嫁

   こうした議論は、経済の理屈に、合致してはいる。東電株、社債は額も巨額で、破綻させれば市場が大混乱に陥るのは必至。だから、「(国有化は)考えていない。収益を上げて補償金の原資を作ってほしい」と、海江田経産相は語った(15日の閣議後会見)。これは、小泉内閣時代の2003年、破綻したりそな銀行の「救済」に通じる手法だ。この時は、資本注入したものの、既存株式を無価値にせず、これをきっかけに株式相場が急騰した。 もちろん、徹底したリストラは大前提。経営トップの引責、役員報酬や退職金の返上など「しかるべく責任を明確にする」(電力業界関係者)。機構でも、東電は賠償のほか、原発事故自体の処理、他の火力など被災発電所の復旧、ガスタービン発電の増設、原油価格値上がりなど、支出が膨らむ要素が目白押しで、最終的に電気料金アップの形で利用者に転嫁される。この仕組みが機能しなければ国が被害を弁済するしかなく、税金で穴埋めすることになる。

   国有化などの荒療治を避けた機構案は、関係者の利害を考慮したものでもある。

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