厚生労働省によると、全国に608ある厚生年金基金の約6割にあたる364の基金で、企業年金を将来にわたって支給するのに必要な積立金が不足していることがわかった。不足額は総額約1兆1200億円に達している。
2011年4月21日付の日本経済新聞によると、企業年金の利回りを5.5%に想定している基金が約9割の529基金あった。実際の利回りは5.5%を下回っているところが多い。
厚生年金基金は、中小企業のほか業界団体で運営していることも多く、企業が積立金の不足を穴埋めするケースもあるなど、経営の圧迫要因になっている。不足したままだと年金の支払いに支障が生じる恐れがある。