【フクシマ 苦悩の地はいま】 南相馬市長の訴え 「国もマスコミも、とにかく現場をみて」

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   福島県南相馬市を南北にはしる国道6号沿いの「原発から20キロ圏」を警備していたのは、東京の警視庁からの応援組だった。「立ち入り禁止」の立て看板の横には電光掲示板もあり、赤字の「通行止」の文字が点滅していた。

   近付いてきた警察官2人がつけていたのは、防護マスクではなく、普通のマスクだった。ここは、避難指示区域の20キロ圏ラインからどれくらい離れているのかと質問すると、「ここがまさに20キロです」と警察官の1人がこたえた。

「中に入らないのも復興支援のうち」

原発から20キロ地点となる福島県南相馬市の道路を封鎖する警察官
原発から20キロ地点となる福島県南相馬市の道路を封鎖する警察官

   2011年4月19日昼過ぎ、小雨の中、警察車両のバンと「青バス」各1台が1車線を完全に塞ぎ、残る1車線は赤い三角コーンを並べ、関係車両の通行を調整していた。

   警察官は「法律的に強制的に(20キロ圏の)中に入らせない、というわけではないのですが、中に入らないのも復興支援のうち、ということでご理解下さい」と説明した。「心臓病の薬が切れそうで、新しく手に入らない。家に置いてきた薬をとりに行きたい」。こんなケースだと20キロ圏内入りを認められる場合もあるが、それは例外だそうだ。

   警備地点は、国道6号と細い道の交差点のすぐ奥だ。細い道を右折して数十メートル進むとまた細い道との交差点があり、そこでも警察車両1台が20キロ圏側へ進入できないよう警備していた。

   南相馬市は、福島第1原発の北部にあたり、20キロ圏内の避難指示区域、20-30キロ圏の屋内退避区域(うち一部は新たに計画的避難区域、残りの大半は緊急時避難準備区域へ移行見込み)、30キロ圏外と分断されている。

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