【フクシマ 苦悩の地はいま】 避難と「家族・仲間との絆」両立できるのか

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村内は避難に反対ばかりではない

   弟渉さんも、避難した方がいいと考えている。「難しいことは分からない。けど、若い人は将来健康に影響が出る心配があると言う専門家も結構いる。周りにも不安をもってる高校生は多い」。遠くへ転校する生徒も出始めているそうだ。

   兄弟とも避難自体には賛成だが、2人とも「家族や仲間とバラバラになるのはいや」と話す。翼さんは「東京に行ったことはあるけど、東京の暮らしには全然あこがれない」。しかし、どうすれば避難と「家族・仲間との絆」を両立できるのか、その答はまだ2人とも見つかっていない。

   兼業農家で会社員の父、遠藤利彦さん(50)と幸子さん(47)夫妻は、兄弟の議論をきいて「マスコミ報道をみると、村内は避難に反対ばっかりなのかという印象をもつ人もいるかもしれないが、消極的・積極的賛成の人もいる。若い人の意見も含め、行政は総合的に耳を傾けて対応を決めてほしい」と感想を話した。(文・J-CASTニュース編集部、写真・会田法行)

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