大きくプラスは10~12月期以降 大震災後の日本の成長率予想

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   東日本大震災を受けた日本経済への影響について、官民の予測が相次いで出されている。2011年4~6月期は実質国内総生産(GDP)がマイナス成長に落ち込む一方、7~9月期にマイナスを脱し、復興事業が本格化する10~12月期以降は大きくプラスに転じるとの見方でほぼ一致する。

   ただ、福島第1原発事故の収拾のめどが立っていない上、夏場を中心にした停電などの動向によっては、見通しのように運ばない恐れもある。

   民間の予想は、エコカー補助金の終了でマイナス成長に転じた2010年10~12月期に続いて1~3月期もマイナス、そして4~6月期はさらに落ち込み、3期連続のマイナス成長になるとの見方でほぼ一致。特に4~6月期の落ち込みは大きい。

公共事業の増加で7~9月期からは急回復

   日本総合研究所は1~3月期がマイナス0.1%から4~6月期マイナス0.3%に、第一生命経済研究所はそれぞれマイナス0.4%、マイナス1.3%、ニッセイ基礎研究所は1~3月期は0.2%のプラスを見込むものの、4~6月期はマイナス4.8%に大きく落ち込むと予測するなど、全般に、1~3月期がゼロ成長~マイナス1%前後、4~6月期はマイナス1~マイナス5%と大幅に落ち込むとの予測が多い。

   一方、復興に向けた公共事業の増加で7~9月期からは急回復するとして、日本総研、第一生命経済研、ニッセイ基礎研は、それぞれ7~9月期が0.7%、0.3%、1.8%、10~12月期は1.5%、1.7%、4.5%と予測している。

   2011年度を通しては、日本総研0.5%、ニッセイ基礎研0.1%、大和総研0.8%、伊藤忠商事経済研究所0.9%、富士通総研経済研究所0.9%などとプラスを見込むところが多い。ただ、第一生命研のマイナス0.1%をはじめ、SMBC日興証券マイナス0.5%、BNPパリバ証券はマイナス1.2%など、4~6月期の落ち込みを大きくみている。ただ、2012年度はほぼ軒並み、従来見通しを上方修正し、2~3%台の成長を予測している。

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