少ない手数料で外貨預金と同じ効果が見込める
一方、FX業者、なかでも外資系はこの混乱をチャンスとみているようだ。すでに物色しているとの情報もある。
FX業者は銀行のような免許事業でなく、参入障壁が低く、異業種からの参入も少なくない。ある証券会社の幹部は、「為替相場があまりに急激で、おそらく自己資本が想像以上に減少したのではないか。今後は顧客の獲得競争も熾烈になるので、本業に影響が出ないうちに売却してしまおうという判断はある」と話す。
買収を検討する側も、今後は事業継続のために、「規模のメリットが必要になってくる」(証券幹部)という。
最近は「証拠金1倍」を売りに個人投資家を集めているケースは少なくない。少ない手数料で外貨預金と同じ効果が見込めるので、「オトク」というのがセールストーク。夏に引き下げられるレバレッジ規制にも抵触しないで、お客を集められる。外資もそのあたりの需要層を狙っているのかもしれない。