「うなされて眠れない」夜明け前に始まる避難所の一日【岩手・大槌発】

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写真左が火起こし担当の白銀さん
写真左が火起こし担当の白銀さん

(14日大槌発=ゆいっこ花巻支部;増子義久)

   校庭にある4カ所の焚き火が燃え出すと同時に安渡小学校の避難所の一日が始まる。早い時は夜明け前の午前2時前後。火起こしの担当は白銀照男さん(62)さん。母親と妻、娘さんの安否はまだ確認されていない。「うなされて熟睡できないんだよね」。空が白みはじめる頃になると、男たちが三々五々集まってくる。

   朝食は午前7時。おにぎり1個かパン一切れに汁物が定番。食事ボランティアが時折振る舞う肉や魚などの"豪華版"で辛うじて栄養のバランスを保っている。毎日、三食が提供されているが、食事ボランティアが来ない時は朝食のメニュ-と大差ない。みんな独自ル-トで調達した缶詰類などで栄養を補っている。

   午前8時の朝礼で犠牲者に対する黙とうが捧げられ、災害本部からの連絡や自衛隊からの捜索状況が報告される。これが終わると全員でラジオ体操をし、273人(4月13日現在)の被災者が思い思いのスタイルで長い一日を過ごす。職場が再開された被災者はここから出勤するが、その数はほんのわずか。ほとんどの被災者は入れ替わり立ち代わり訪れるボランティア団体のイベントに参加したり、室内でテレビを見たり、本を読んだり…。

   災害1カ月が経過し、仮設住宅や各種行政手続きなどの問い合わせも増えてきた。しかし、町長のほか多くの職員が犠牲になった大槌町では行政機能の回復が遅れ、情報が錯綜するなどの混乱も目立っている。夜中。いさかいの声に目を覚ますことがある。加えて収まることを知らない余震…。「瓦礫(がれき)の中からアルバムなどの思い出を捜してきたが、それももうやめにした。前を向かなければと思って…。でもやっぱり振り向いてしまう」。賄いの手伝いをしている高田節子さん(64)はこう言って瓦礫の上にしゃがみ込んだ。

   被災地にはやがて梅雨の季節が訪れ、猛暑の夏もやってくる。災害1カ月の避難所の光景を写真でお届けする。


(>>続きは以下の「ゆいっこ花巻支部」のブログでご覧ください)
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岩手県北上市に本部を置き、盛岡、花巻など内陸部の主要都市に順次、支部組織を設置する予定です。私たちはお互いの顔が見える息の長い支援を目指しています。もう、いても立ってもいられない───そんな思いを抱く多くの人々の支援参加をお待ちしています。
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