夏場の電力不足が心配 蓄電池、扇風機、保冷剤に注目

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   夏の電力事情がいまひとつはっきりしない中で、電力不足を先回りで考える人が多いようだ。なかでも、蓄電器、USB接続型の扇風機、保冷剤などの商品への関心が高い。

「保冷剤やクーラーボックスは最近、よく売れている」

「夏場の電力不足に向けて注文しました」

   都内にある家電量販店の店員はこう話す。この店では、災害対策商品を集めたコーナーを設けているが、懐中電灯やラジオと並んで人気なのが保冷剤。S、M、Lと3種類あるうち、Mはすでに売り切れだった。担当者の話によると、4月7日にあった大きい余震の後、購入する人が増えた。1人で3つ、4つ買っていく人が多いそうだ。

   デスクで使える小型のUSB接続型、および充電型の扇風機にも注目が集まっている。PC周辺機器を販売する「サンワサプライ」は、「USB型扇風機の注文は増えている」と話す。例年、この商品は5月を過ぎてから自社のweb通販サイトでも目立たせ、動きも出始める。今年に限っては、検索して商品ページを閲覧しているケースが多いようだ。さきの家電量販店でも例年なら、PCコーナーにしか置かれない卓上扇風機が、扇風機のコーナーにも移動していた。「これから発注を増やしたい」と担当者。

   インターネット通販「楽天市場」では、充電して使う扇風機も販売されている。購入者からのレビューには「夏場の電力不足に向けて注文しました」「多分間違いなくやって来る夏の計画停電に備えて購入しました」「何かあってから、ないないと騒ぐ前に購入しておこうと思いました」といった声が並んでいた。

3時間充電して使う「家庭用リチウム蓄電池」

   また、ヤマダ電機では2011年4月14日、家庭用リチウム蓄電池の発売(4月15日)を発表した。リチウムポリマー電池の開発などを手がけるエジソンパワー社(千葉県木更津市)が製造したもので、1000Wh(ワット時)モデル(87万円)と2500Wh(ワット時)モデル(189万円)がある。家庭用コンセントから充電すると、前者は3時間充電で500 Whを、後者は8時間充電で1000 Whを出力する。持ち運びも可能だ。

   これを使うと、家庭用省エネタイプ500リットル(約200Wh)の冷蔵庫なら5時間冷却できるという。ヤマダ電機広報によると、発売前からコールセンターなどへの問い合わせがあり、中には、電力不足を不安視する医療関係者からの問い合わせもきているという。

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