【被災地はいま】4月12日 「日本人に戻れた」1か月ぶりのお風呂

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   宮城県気仙沼湾の入り口に位置する大島沖に停泊する海上自衛隊輸送艦「しもきた」内に豊かな森の香りが漂った。

「いやー、やっと日本人に戻れた気がする」

   満面の笑顔で手足を伸ばし湯船に浸かる大島の住民、菅原一義さん(80)。震災以来、実に1か月目にして初めての入浴を楽しんでいた。

   「しもきた」は11日から3日間、大島沖に停泊し、入浴支援を実施。毎日2回、約百人ずつ島民を海上自衛隊のホバークラフト「LCAC」に乗せ、「しもきた」まで運び、入浴を楽しんでもらっている。

   海上から支援に入る「しもきた」の穐山(あきやま)英督副長は、震災後時間が経つにつれて、本土と離島で復興のスピードに差が出てきているように感じるという。離島のみなさんにとって、何が必要で何に喜んでもらえるか、試行錯誤の毎日だという。

   ただ、「被災者のみなさんの『ありがとう』の言葉で、隊員はやる気もアイデアもでるんですよ」と穐山副長。そんなやる気が、入浴支援だけではなく、入浴中の洗濯や携帯電話の充電サービスだったり、にゅう麺やおにぎりをふるまったり、という隊員の行動にあらわれ、さらなる被災者の笑顔に繋がっている。(カメラマン・会田法行)

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